人見知りをしない鳥
2009年 10月 16日
鳥を観察する人というのは普通、双眼鏡や望遠鏡をのぞいている。高倍率のレンズの入ったカメラの場合もあるが、鳥さんというものは通常近づいたら逃げるので邪魔をせずに観察するにはこういうものに頼らなくてはならない。
しかしたまにアホというか人間のなんたるかを知らない鳥さんがいて、至近距離まで近づいても気にしないで写真を撮らせてくれるやつがいる。
このハマシギさんは、シベリアから渡ってきてオーストラリアの砂漠まで行くそうだ。シベリアから来て砂漠へ行くのだから人間を見たことがないもんで近寄っても気にしないのかも知れないと野鳥センターの人も言っていた。
至近距離で鳥さんに出会って嬉しいのでばしゃばしゃと何枚か写真を撮り、ピントも甘くて代わり映えのしないのを何枚も眺めているとふと鳥にも表情があることに気付く。
およそ動物の表情というものは、人間の勝手な感情を投影したものではあろうけれど、鳥だっておなかがすいたら悲しいだろうしぽんぽんになったら嬉しいだろう。タカが来たら怖いだろうし疲れたら休みたいだろう。
シベリアからオーストラリアの砂漠に到る長い長いフライトの途中でふと魚がいっぱいいる湖があってカモだのサギだのがまったりとくつろいでいたら「ちょっとここで休んでいこうか」と
人間が物語を作りたくなるのはこういう時かもしれない。
琵琶湖には先日今年初めてのコハクチョウも飛来した。何もないところだけれどハマシギさんもゆっくり休んでいって欲しいと思う。
by warabimochi57
| 2009-10-16 19:16