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絶景かな絶景かな

今年の春は桜の季節に南禅寺の三門に上って「絶景かな絶景かな」をやりたいと思っていたのだが雨続きで、たまに晴れる日には用事があって果たせないまま学校が始まり私はまた五十の坂を目の前にして一年生になった。今日は研究室のガイダンスが終わって、夕方から新歓コンパということでその合間にうちが近いのでいったん帰ってコーヒーを飲んでいる。

研究室は適当に自分の領域を確保している人々はいるけれどみんなに机がある訳ではなくて机だのパソコンは共有物ということらしい。だから空いてるとこで適当に研究するといいみたい。ガイダンスで先生は昔は研究室に住み着いているような学生がいたけれども昨今の学生は帰属意識をあまりもっとらんようだ、というような話をされていた。新参者としてはしかし、先住者の領域を侵犯せずに住み着ける場所があるのかどうか、どこに座っていいのか、もくもくとPCで作業している人々に話しかけていいのかすらわからないのでしばらくは様子見ということになりそうである。

学業はもう満遍なく全面的にどこからどこまでも足りないし課題山積なので迷いもなくて猛進するのみである。幸いよき指導者に恵まれて-これは人生の幸せの一つだと思う-やるべきことは目の前にあり、際限なくあり、あとはただただイノシシのように突き進むのである。

桜は見えなかったけれど、今自分の目の前に広がっている未来の景色が絶景かな絶景かな、ということで新歓コンパに行ってきます。新人として新歓コンパに出るのは30年ぶり、暴れないようにおとなしく飲みたいと思います。
# by warabimochi57 | 2015-04-10 16:59

改心

宇野千代は死なない、と思っていたのにもう亡くなってから20年近くなる。長いこと本棚で眠っていた晩年のエッセイなどを少し時間を取って読み返した。晩年の著作は同じような話の繰り返しが多いのだがそれでも面白い。この人の作品には嫌味がない。私はポジティブシンキングが嫌いなのに宇野千代が好きなのは、わざとらしさがないからだと思う。「つらいねえ、でも明るく生きようよ」ではなくて本人が芯からつらくないと言っているのだからつらくないのだろう。それが信じられる。私はつらいのにつらくない振りをするのが嫌いなのだ。つらいのはつらいでいいではないか、つらいんだから。でも本人がつらくないと言っているならば、それを疑う理由はない。つらいでしょう、は大きなお世話である。

どのエッセイだったか忘れたが、自分が夢中になっていたものがくだらないことだと気づく、でも客観的に見られるようになって嬉しいというような話があった。少し話は違うが、うぬぼれて調子に乗っているような時にいきなり自分のバカを思い知らされるようなことがある。というか、そもそもバカなので調子に乗っていれば必ず100%の確率でどこかで思い知らされるのである。それは「客観的に見られる嬉しさ」と裏表である。まず思い知らされて、しかる後に客観的に見られる嬉しさがくる。世の中はうまくできている。

さて、遅ればせながらの受験勉強は無事に終了し、春からは大学院博士後期過程に進学することになりました。今まではなんとか糊塗してきたもろもろを、糊塗でなく根本からちゃんと実力をつける必要に迫られた、というか、面接官の先生方には糊塗なんかばればれなんだけど「入ってからちゃんとやるんだろうな」という信頼を担保に入れていただいたのである。非常にやばいのである。神様モヤモヤ様、今度はちゃんとやります。またごまかして糊塗しそうになったらちゃんと思い知らされて客観的に見られるように力をお貸しください。

たくさんのご支援をありがとうございました。今後とも引き続きご指導ご鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。
# by warabimochi57 | 2015-02-23 20:28

正月さんがござった

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新年明けましておめでとうございます。

このお節はもう全部食べました。実家のことは妹たちに任せて、穏やかな初春の茨木市で言語学とコーヒーのお正月、大掃除はしなくても正月さんはござった。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
# by warabimochi57 | 2015-01-01 12:20

しわが寄ってもマメなよに

昔、彼と一緒に暮らしていた頃はお節料理をすることはほとんどなかった。北海道から双方の実家に帰省して親たちが作ってくれた物を食べるばかりだった。北海道では年越しがご馳走なので、一人になってからもよそのおうちに招んでいただいておよばれしたりしていた。関西に帰ってきて学校に行くようになってからぼちぼちお節をするようになって、今ではほぼ毎年、子どもの頃母が作っていたものを再現している。

黒豆はしわを入れて炊く。これは田辺聖子の小説によると、「しわが寄ってもマメなよに」という意味だという。昔祖母が大きな巨大な丸鍋を練炭のコンロにかけて日がな一日煮込んでいたのと同じにおいが、ガスの火を弱くした小さな鍋からも漏れてきて、来年十三回忌を迎えるばあちゃんを思い出す。ばあちゃんが生きていた頃はまだぴかぴかしていた私の肌にもしわが寄って久しい。しわが寄ってもマメなよにという黒豆の願いが切実な年になってきた。

この1年は学ぶことの多い年だった。やりたいことも見えてきた。しわが寄ろうが何しようが来年もさらに飛躍しなくてはならない。今年もお世話になりました。皆様よいお年をお迎えください。
# by warabimochi57 | 2014-12-30 22:30

ねぎと粉チーズのスパゲティ

前回『ねぎと粉チーズだけのスパゲティでもよいではないか』と書いたので責任取ってねぎと粉チーズだけのスパゲティを作ってみた。簡単なのが身上なので炒めたり別にスープ作るとかはめんどくさいのでマーガリンとしょうゆ味。スパゲティをゆでる間にねぎを切ってマーガリンとしょうゆを器に入れてゆでたスパゲティをまぜて粉チーズを振る。所要時間5分10秒。(スパゲティは5分で茹だるやつね。)

ねぎが辛い。薬味ねぎではなくてあえて白ねぎの太いのを辛めに切ったら辛かった。ともあれねぎの種類はお好みに合わせるとして、ねぎ愛好家(なぜか私の友人にはねぎ好きが多い)の皆様にもご満足いただける一品かと思います。コツは粉チーズをたっぷり振ること。醤油はかけすぎると全てが台無しになるので控えめに、しかしねぎには最初に回しかけておいてねぎの香りを移しておく。

栄養は適当にみかんと買ってきた唐揚げでもなんでもいいから補っておいてください。次回は甘めのねぎでやってみようと思います。
# by warabimochi57 | 2014-10-16 20:21

謹製 さつき


by warabimochi57