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虎と王子とさくらんぼ

法隆寺の玉虫厨子にも描かれている仏教説話に捨身飼虎(しゃしんしこ)というのがある。釈迦の前世の姿だった王子が、お腹をすかせた虎のために自ら餌になったお話。先日はその同じモチーフで描かれたマニ教の絵画についての講義を聞いた。インドに端を発する説話で、同じような話がイスラム、キリスト教世界に伝えられており、それがマニ教の絵画に見られるということは、マニ教がその伝播の一役を担っていた証左ではないかという話なのだが、そのマニ教の絵画は最近日本で発見されて、専門家であるうちの先生の話によれば明らかに本物なのである。なんでそんな昔の、イスラム教もキリスト教も始まる以前の宗教画が日本にあったりするのかそれだけでもびっくりしてしまう。

先生によると、マニという人は視覚が、ビジュアルに訴えるということが、どれほど布教に重要な役割を果たすかということをよく知っていて、自ら描いた絵も多く残されているということだった。今の時代であれば、いち早くネットに目をつけて世界に発信していたような人だったかも知れない。マニ教なんてそんなのが世界史の教科書に出てきたなあ、という程度の認識しかなかったのだが、日々蒙を啓かれる。

それはともかく、山形の友達からさくらんぼを送っていただいた。果物はそのまま食べるのがなんといっても一番おいしいので食べられるだけ食べたのだが、食べきれない分は冷凍し残りはジャムにした。ジャムといっても数日で全部食べてしまうぐらいの量なのですぐできてルビーのように赤いのである。ルビーは持っていないから知らないのだが、きっとこんな風に赤いのであろう。それをヨーグルトに混ぜて、ドライフルーツもちょっとまぜて食べるとこれがまた仏教説話にでも出てきそうな極上の美味なのである。このジャムを食べつくすまでは絶対死ぬわけにはいかない。

それから実家に転がっていた非常にばかばかしいダイエットの本を今持ってきていて、もし自分が死んだらこんな本を読んでいたのかと思われては非常に心外なので絶対事故にあったりもしたくないのである。そんな風に支離滅裂なことを考えている間に7月になってしまった。Time flies like an arrow, fruit flies like a bananaである。いい加減に心を入れ替えて勉強しようと思う。
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by warabimochi57 | 2015-07-05 22:41 | Comments(0)

謹製 さつき


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