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もんでこほん

彦根が好きだった。エレベーターもない急すぎる彦根城の階段もくすんだ羽の白鳥も素朴な和菓子のお土産も大人の街のたたずまいに似つかわしく落ち着いていた。

私がこよなく愛するこの街を、がきんちょが群れ遊ぶアホっぽい観光地にした犯人はもちろんひこにゃんである。日本全国にこれほどまでにアホっぽいゆるキャラとやらを大量発生させた元凶をモチーフにしたひこにゃん(+その他大勢のゆるキャラ)切手は額面800円なのに1200円で売っている。郵政公社(なんかもうないけど)もあこぎな商売をするけれど、収入もないのにそれを2シート買って切手帳にしまっているのは内緒だ。いつかプレミアムがついたら売っぱらうつもりではない。だってひこにゃんかわいいし。。。

というわけで今日はついでがあったのでその彦根でやっている「ゆるキャラまつり」とやらをのぞいてやろうとお城の付近まででかけた。ところがゆるキャラまつりのポスターには場所が書いていなくて、彦根としかなかったので当然お城付近だろうと思ったら一駅向こうの南彦根という鈍行しか止まらない駅からさらにバスで行ったところでやっているのだった。

日本中で暇なほうから数えて100番目ぐらいには入るであろう私もそこまで暇ではないのでゆるキャラまつりは断念し、お昼を食べるために入った手近なレストランはこういうところだった。

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ご馳走「もんでこ」

ところで彦根というのは、これより北の独特の湖北方言を話す地方とは異なってもっと南の言葉を話すところであると私は認識していた。ところが「もんでこ」である。

この店のオーナーは湖北の人ではないだろうか?あるいは彦根の言葉にもあるのか、あるいは全然この店の名前とは関係ないのかもしれないが、「もんでこ」は湖北の言葉で「ほな帰るわ」「さあ帰ろう」「帰るで」「おいとまします」というような、辞去する、そしてこれから家に帰る際の親しみのこもった意思表示の挨拶である。これに強意の「ほん」をつけて「もんでこほん」ともいう。

もしも、あの世がこの世から帰る場だとしたら、私は最期に「もんでこほん」とつぶやいて死ぬのもいいのではないかと思う。失われていく故郷の言葉への郷愁は、「もんでこ」に止めをさすと言ってもいいかもしれない。実際にこの店名の語源がどうなのかは、この際どうでもよい。名前に誘われて入りたくなるほど私は強い郷愁を覚えたのであるが、しかし湖北は人口自体が少なく、第一「もんでこ」なぞともう若い人は言わないかも知れないので大方の人にとっては「変な名前」で終わってしまうだろう。

ここからが本題なのだが、なんだか急ごしらえのショッピングセンターみたいな「古きよき彦根」とはご縁がなさそうな一角にある、味については全然期待していなかったこの店で食べた「もんでこ丼」にはお刺身とてんぷらとから揚げが乗っていた。945円でボリュームは、私にちょうどよかったということは小食な人にはやや多いかもしれないが多すぎることはない。これが物凄くおいしかった。

ご飯はたぶん新米を使っていたのだろう。そうでなければおいしすぎる。そして天ぷらが絶品。観光客向けの近江牛とかやや高めの価格設定が多い店を避けて、比較的安そうなとこを選んだだけで味については期待していなかっただけにあまりに嬉しい誤算だった。また行きたい。

というわけで、あまり彦根に用事がある人というのはいないと思うのだが、もし万一彦根に行って昼ごはんに迷うようなことがあれば、ご馳走「もんでこ」の「もんでこ丼」をお勧めする次第である。
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by warabimochi57 | 2009-10-23 21:55 | Comments(0)

人見知りをしない鳥

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鳥を観察する人というのは普通、双眼鏡や望遠鏡をのぞいている。高倍率のレンズの入ったカメラの場合もあるが、鳥さんというものは通常近づいたら逃げるので邪魔をせずに観察するにはこういうものに頼らなくてはならない。

しかしたまにアホというか人間のなんたるかを知らない鳥さんがいて、至近距離まで近づいても気にしないで写真を撮らせてくれるやつがいる。

このハマシギさんは、シベリアから渡ってきてオーストラリアの砂漠まで行くそうだ。シベリアから来て砂漠へ行くのだから人間を見たことがないもんで近寄っても気にしないのかも知れないと野鳥センターの人も言っていた。

至近距離で鳥さんに出会って嬉しいのでばしゃばしゃと何枚か写真を撮り、ピントも甘くて代わり映えのしないのを何枚も眺めているとふと鳥にも表情があることに気付く。

およそ動物の表情というものは、人間の勝手な感情を投影したものではあろうけれど、鳥だっておなかがすいたら悲しいだろうしぽんぽんになったら嬉しいだろう。タカが来たら怖いだろうし疲れたら休みたいだろう。

シベリアからオーストラリアの砂漠に到る長い長いフライトの途中でふと魚がいっぱいいる湖があってカモだのサギだのがまったりとくつろいでいたら「ちょっとここで休んでいこうか」と

人間が物語を作りたくなるのはこういう時かもしれない。

琵琶湖には先日今年初めてのコハクチョウも飛来した。何もないところだけれどハマシギさんもゆっくり休んでいって欲しいと思う。
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by warabimochi57 | 2009-10-16 19:16 | Comments(0)

火縄銃

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日曜日は早朝に花火が上がったので、予定通りお祭りがあることがわかった。お祭りも運動会もやると決まれば早朝花火で知らせる。それが全国共通の慣習だと思っていたら、どうも都会ではやらないらしい。写真は昔の火縄銃を撃つのを再現しているところ。

日曜日は絶好の祭り日和だったのだが、このところ雨やらなんやらで、屋根を直してもらっている瓦屋さんの仕事が延び延びになって終わらない。おやつのお茶菓子代も馬鹿にならないなあと思って考えてみると、実は瓦屋さんはお茶菓子といってもほんのちょっとしか手をつけていない。お菓子入れにいっぱい出しておいても一つか二つつまむ程度。

ほとんど手を付けられていないのに、大量に買ったお菓子が極めて順調に減っていくのはつまり、私が食っているということである。自分のためにだったらそんなに大量のお菓子を買い込むことはないのだが、お茶菓子用という大義名分があれば、次々新しいのを買ってきても構わない。瓦屋さんだって同じお菓子ばっかりでは飽きるだろうし。それプラス、これは自分用ということでふだんのおかきも買っている。

しかし私は先日医者にコレステロールが高いと言われたのでプリンをやめることにした。プリンだけやめておかきやその他のお菓子はそのままなのであるが、私の思うにたぶん問題は食生活より運動不足であろう。

それが、思いがけないところに、お茶菓子という罠があったのである。お茶菓子というのは一つ一つは小さいのでほとんど食べた気がしないので知らない間に食べてしまうのである。あぶない、あぶない。気付いてよかった、といっても瓦屋さんのためのお菓子をほとんど私が食べ尽くした頃に屋根の補修は終わる見込みである。

台風が来ているらしいけど、たいしたことありませんように。
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by warabimochi57 | 2009-10-06 19:48 | Comments(0)

謹製 さつき


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