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全然ダメです

と私が言ったことをマーク(音韻論の演習の先生)が全然OK!というので日ごろおとなしくしている演習(聴講しているだけなので)の授業で興奮して質問する羽目になってしまった。

学生が「女性名詞なら最後にa(正しくいうとシュワー)をつける」というルールを言ったのである。

これはデータを見たときに学生が一番に思いつきそうなことなのだが、「音韻」規則を導けという課題の答えになってないので私はアイリスやら他の学生にも「それはダメだよ」と言ってきたので、ここでマークにOKと言われると一気に信頼を失ってしまう。

「それ音韻規則じゃないじゃないですか。課題の答えになってないと思うんですけど」
というと、マークは苦笑して
「うん、まあ形態的なルールだけど、結果として音韻変化を起こしているでしょう。そんなようなルールを導いてくれればいいかなと」
「そんなようなってどんなようなですか」
「1.女性名詞ならシュワーをつける 2.その結果こういう変化が起こる、の2の方は音韻的でしょう?」
「いや、2だけだったら私は文句はないんです。音韻規則を出せという問題に1を答えたらあかんでしょう」
「そうですね。あなたの言ってることは正しいんだけど、そこまでは求めていないんですよ」

ということで、とりあえず「あなたの言ってることは正しい」という答弁?を引き出したので私は納得することにした。しかし!課題はむちゃくちゃ難しいわりにそのハードルは低すぎないか?だって音韻規則とはなにかってことを学生は理解していないよ?

まあしかし、なんとかもがいている学生が私が余計なことを言ったからレポートに書けることが減って落とされたりはしないことはマークに後で確認した。課題があまりできてなくてもたぶん救ってもらえそうなのでその点は安心である。(ただしテストが全然できなかったら知らん)

勿論大方の学生の関心は唯一つ「単位」である。だからこの問題のプロセスを楽しむことを覚えると楽になる、ルールを厳格に適用していくことがそのプロセスのキモである、なんて余計なことは、好きな学生が勝手に習得していけばよいことでお膳立てしてやる必要はないのだろう。

私はとりあえず、まずは自分の心配をしてればいいとこである。ああ、そういえばそれは一番心配なんだった・・・
by warabimochi57 | 2007-05-02 06:50

謹製 さつき


by warabimochi57